LGBTってなあに?

Q 皆さんは、これまで【くん】や【さん】を使ってこられたと思います。そこで男女の区別なくご友人を呼ぶのは、どう感じられますか?
A 例えば、この場では、全員さん付けとします。とかアナウンスをします。慣れるまでは大変かと思いますが、何度か呼びかけると自然に【さん】と呼べるようになります。ここが性別によって呼称を分ける必要はあるのかという意義があると思います。

人は誰もがそれぞれの性的指向や性自認を持っています。今の社会は、出生時に割り当てられた性と性自認が一致していて、性的指向が異性に向かう人がマジョリティとされています。出生時に割り当てられた性と性自認が一致していることをシスジェンダー、性的指向が異性に向くことをヘテロセクシュアル【異性愛】といいます。つまり、性的マジョリティーとは、シスジェンダーかつヘテロセクシュアルの人々となります。

あなたがどのジェンダーであっても誰を好きになってもならなくても、それぞれが尊重すべきあり方です。

ジェンダーに関する用語集       パートナーシップ宣誓制度について

※ LGBTとはレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー/トランスセクシュアルの頭文字からなる語ですが、本団体ではそれら以外の性的マイノリティ(アセクシュアル、Xジェンダー、クエスチョニング、ノンバイナリー、クィアなど)をも含む語として使用しています。また、それらすべての総称を表す頭文字でLGBTQQIAAPPO2Sとなり、最後のO2Sの部分は、Oと2Sになり、2SはTwo Spirit (トゥースピリット)と言い、複数の性的役割をする男女としてアメリカやカナダの先住民で認識されている性で自分は男性女性両方の魂が存在し両方の役割を果たしている人のことを意味しています。


注意したい言葉

性の多様性を表現する言葉は、たくさんあるんですね。その中でも世界的な歴史において文脈で使用されてきた
言葉があります。でも、これは注意が必要な言葉でもあるんですね。そこで、ぜひ知ってほしい言葉があります。ぜひ、覚えていってくれたらうれしいです。そして、正しい言葉で話してほしいです。

当事者の中でも、自分のことを オカマやレズ とあえて表現しているかたもいらっしゃいます。
これは、使うことでネガティブなイメージをなくそうとしています。しかし、周囲の方がつかう同じ言葉では、
その意味合いが変わってきます。自分のことを自分で言うのは大丈夫なこともあると思いますが、当事者でない
方を含め他人から言われちゃうと心に深い傷をつける言葉になるので注意してくださいね。

注意を要する意味のある言葉
ノーマル・普通の人・おとこおんな・レズ・ホモ・オカマ・オナベ・ニューハーフなどの言葉は注意してね。

結婚しないの? 彼氏いないの・彼女いないの・男は家庭を持つ・あの子はいい嫁になる・さっきの人は男?女?などの言葉は、悪気がなくても差別や誰かを傷つけることがあります。

当事者の方が日常的に困っていること

・ホモ・おかま・レズ・気持ち悪いといわれる
・自分が使う性別のトイレや更衣室が使えない
・性自認や性的思考について相談できる場所がない
・性別不合の為、就職活動の際に男女に分けられることやスーツの着用や就職困難
・性自認や性的思考を理由に不合理な内定取り消しや辞職・退職要求
・職場での緊張感による体調不良や精神疾患を発病
・職場の健康診断による不快な扱い
・自分が思う病室に入れさせてくれない
・パートナーの入院時の付き添いをさえてもらえない
・医療機関で本名を呼ばれ受診することがしづらい
・賃貸契約時に住民票の性別と見た目の性別が違うことを理由に賃貸契約を締結できない
・自分とパートナーの2人での共同名義の住宅ローンが組めない
・居住する地域で差別的な噂を流される
・救援物資など性別ごとの配布により必要なものが受け取れない
・避難所での困りごとに対して相談する人がいない
・トイレ・更衣室・シャワーなどの利用に男女の区別がされ見た目で判断され利用しづらい
・救援センターでパートナーの所在確認に家族でないことだけを理由に安否確認ができなかった

多様な性自認・性的思考に対する理解や支援であることを意味するアライ (Ally) になることは社会づくりの第1歩です。

LGBTQ+に関する動き

1969年 ニューヨークでゲイバーへの警察の強制捜査に反発する暴動発生(ストーンウォールの反乱)

1970年 ニューヨークで世界初のプライドパレードの開催

1990年 動くゲイとレズビアンの会が東京都府中青年の家で合宿中に他団体から差別を受け東京都を提訴

1994年 東京都で日本初のプライドパレード開催

2001年 オランダで世界初の同性婚法制化

2011年 国連人権理事会で個人の性的指向・性自認を理由とする暴力や差別に由々しき懸念を表明

2015年 アメリカ全州で同性婚を法制化

2015年 渋谷区と世田谷区で同性パートナーシップ宣誓制度導入

2019年 台湾でアジア初の同性婚法制化

2021年 スイスで国民投票により同性婚法制化

2021年 札幌地裁で同性婚を認めないのは違憲判決

2022年 東京都が11月1日からパートナーシップ宣誓制度を開始